代表的な実験装置

脳コミュニケーション研究センターには、様々な最新の研究装置が揃っていますが、その中でも代表的な装置の説明を行います。
被験者募集時には下記装置の名前を記載して募集を行いますので、どのような装置かをご確認ください。
(注意点などは募集時のメールにも記載します)

◆  MRI実験  ◆

使用装置:MRI(磁気共鳴画像)装置他
MRI.png

磁場と電波を用いて、非侵襲的(体に傷をつけず)に内部の構造を撮影する 画像診断装置です。
病院や研究機関で多く使用されています。
体内を調べる方法としては他にCTやレントゲンがありますが、
MRIはそれらと異なり放射線を使用していませんので、
「被爆」の問題はありません。

注意点

・ 磁場を利用した装置の為、金属の持込を厳しく制限しています。
 体内に金属が入っている方(ペースメーカーや骨折時のボルト、クリップ他が入っている方)は
 ご参加いただけません。(歯科矯正などは状況によっては参加いただけますのでお問い合わせください)
・ 実験前に所定の検査衣に着替えていただきます。
・ 装置の特性上、大きな音が発生します。
 被験者の方には耳栓やヘッドフォンを装着していただき音を軽減します。
 (実験者側との会話は可能です)

◆  脳波実験  ◆

使用装置:BrainAmp 、脳波キャップ他
BrainAMP.png

脳が活動する事により生じる電気活動を計測する装置です。
外部からの刺激や運動に対する脳の活動変化を測定する事で、
研究だけでなく、様々な病気の診断に用いられます。

注意点

・ 装置装着の為、実験者が手袋をつけて被験者の頭部に触れさせていただきます。
・ 脳波キャップの受信部(電極)を頭皮と接触させる為に、ゲルを使用します。
  実験後に洗髪が必要になりますのでご了承ください。(洗髪に必要な備品は揃っています)
・ ゲルをつけるためにアルコール綿で頭部を拭くため、アルコール過敏症の方はご遠慮ください。
・ ゲル等で衣服が汚れる恐れがありますので実験前に検査衣に着替えていただきます。

◆  TMS実験  ◆

使用装置:経頭蓋磁気刺激装置(TMS)
TMS.png

コイルにより生成される磁場による誘導電流を用いて、
非侵襲的(体に傷をつけず)に脳を刺激できる装置です。
神経科学の研究以外に治療やリハビリでも用いられています。

注意点

・ 継続的なダメージはありませんが、実験時にビリビリ感や衝撃感を伴うことがあります。
・ 頭皮にマーカーペンで印をつけさせていただく場合があります。(洗髪で落ちます)
・ マーカーを使用した場合、洗髪が必要になりますのでご了承ください。
 (洗髪に必要な備品は揃っています)
・ 装置装着の為、実験者が被験者の頭部に触れさせていただく場合があります。
・ 頭部の動きを抑制するため、実験者が手で頭を固定することがあります。

◆  tCS実験  ◆

使用装置:経頭蓋電流刺激装置(tCS)
tCS.png

微弱な電流で非侵襲的にヒトの中枢神経を刺激する手段です。
頭皮の上に電極を置き、約1~2 mA 程度の微弱な電流で刺激を行います。
これにより電極下の脳部位の興奮性が一時的に変化します。(元に戻ります)
tCS は簡便でかつ安全性の高い手法であり、慢性疼痛治療など医療応用されています。

注意点

・ 継続的なダメージはありませんが、実験時にビリビリ感や衝撃感を伴うことがあります。
・ 頭皮にマーカーペンで印をつけさせていただきます。(洗髪で落ちます)
・ 電極と頭皮を接触させる為に、食塩水またはペーストを使用します。
  実験後に洗髪が必要になりますのでご了承ください。(洗髪に必要な備品は揃っています)
・ 装置装着の為、実験者が被験者の頭部に触れさせていただきます。
・ 頭部の動きを抑制するため、実験者が手で頭を固定することがあります。